●白髪と鍼灸治療

白髪ができる仕組み

青山鍼灸院を開業する前の事ですが、当時勤めていた鍼灸院に、 きれいな白髪で、いつも明るいステキな色に染めていた女性(80才くらい)が治療にいらしていました。

健康維持のため全身治療をしていて、特に頭に集中して治療をしていたわけではないのですが、 だんだん、黒い毛が混ざりだしたのです。 ご本人もびっくり、ここ何十年も真っ白だったのに。

頭皮から出てくる前、髪の毛は白いのです。 それを、色素細胞(メラノサイト)が、白い毛を染め、 着色された髪の毛が皮膚表面に出てきます。 白髪に色を着ける色素細胞(メラノサイト)が働かないと、 白髪となります。

前述の女性の場合、 休んでいた色素細胞(メラノサイト)が、 治療をすることで刺激され活性化し、 活動を再開したと思われます。

死んしまった色素細胞(メラノサイト)は、もとには戻りませんが、 休んでいた色素細胞(メラノサイト)が再び目をさますと、また活動を再開し髪の毛に色を着けてくれるます。 頭皮の血流を良くして、色素細胞(メラノサイト)を活性化させる、 白髪予防も含めて、大切なことですね。

白髪の原因

代表的な白髪の原因を上げてみましょう。

・遺伝
遺伝的要因で、若いのに白髪がある方も結構いらっしゃいます。 遺伝に関しては、まだまだ判明していないことがたくさんあります。

・加齢
髪の毛の色素：メラニン色素が、加齢とともに減少するため、白髪になります。 減少の仕方は個人差があり、遺伝やその他の要因との兼ね合いも考えられます。

・生活習慣
不規則な生活、偏った食生活、過度なダイエット、睡眠不足、清潔かどうかなど、 髪の毛に影響を与えます。

・精神的ストレス
苦労すると白髪が増える、とよく言われますよね。 身体にストレスがかかると、毛細血管が収縮してしまうため、 丈夫な髪の毛が生えにくくなります。 この場合、白髪が増えるだけでなく、 抜け毛が増えたり、髪が細くなることもあるでしょう。

・日焼け
私も経験があります。
はじめてハワイ島に行った時のこと。 ある日シャワーを浴び頭を洗っていると、とても痛いんです。 シャワーのお湯が頭にあたると、チクチク痛い。 この痛みって、はじめてのもの。一体どうなっているんだろう?

同行した友人(鍼灸師)に見てもらったところ、
｢た、た、大変なことになっているわよ！ 頭皮が日焼けして、水ぶくれになってブヨブヨしているのよっ！｣
｢え～っ?　そ、それって日焼けを通り越して、軽度の火傷状態！｣
通りで痛いはず。

そういえば、、、 帽子をかぶらずに、外に長時間いました。海にも行きました。 ハワイ島の日差しを、甘く見ていたのです。 そして私は普通の人より焼けやすい体質。 この時以来、日焼けした辺りから白髪が出るようになってしまいました。 たぶん色素細胞(メラノサイト)が死んでしまったのでしょう。

みなさまも強い日差しには十分お気をつけください。

白髪予防

当院では、頭の治療をしっかりやっています。 だから、患者さんの頭、髪の毛をよく観察しています。

すると、ある部分だけ白髪が多い、白髪の多発地帯があったりします。たぶん、このエリアの血流が特に悪くなり、 髪の毛に色を着ける色素細胞(メラノサイト)が作用していないためでしょう。 この部分の血流が特に悪い＝治療ポイントと言えますね。 だから、白髪多発地帯は治療ポイントでもあるのです。

また、あるラインで白髪があったりします。 これは、その経絡(気の流れの道)が、滞っているためでしょう。 流れを促すよう治療をします。

色素細胞(メラノサイト)は、 完全に死んでしまっているものは復活不可能でしょうが、 休んでいる色素細胞(メラノサイト)は、 治療をすることで再び活性化することも多々あります。

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